
BS朝日で放送している「3B juniorの星くず商事」の収録中にアイドルグループ「3B junior」の12歳の女性メンバーがヘリウムガスを吸って意識不明となって救急搬送され病院で治療を受けていた事故。
ヘリウムガスを吸って倒れたアイドルの現在とその後に判明した詳細な内容をお伝えします。
5月現在では既に12歳のアイドルは回復して退院しています。
3B juniorとしての活動も行われているようなので、心配していた重大な後遺症は今のところ発生していないようです。
ヘリウムガスのアイドルとして有名になりましたが、その代償は大きなものになってしまいました。
ヘリウムガスは安全だと思っていましたが、2013年イギリスでは60件以上の事故が発生していたことも事実のようです。
こんな事例があるにもかかわらず何も対応していなかったのはなぜなんでしょうか。
いつもの発生してからその重大さに気づくということなのだと考えます。
病名:「脳空気塞栓症」っていうらしいですよ。
みなさん!ヘリウムって平気で吸ってましたよね。
ヘリウム吸って危篤状態になるなんて考えもしませんでした。
ヘリウム吸っただけで意識不明になるなんてなんて危険なガスなんだろうと思いますが、
ヘリウムでなくても空気を一気に吸うことでも起きるんじゃないかって思いますね。
この「脳空気塞栓症」ってどんな病気なのか知っておきましょう。
それでは、ヘリウムガスを吸ったアイドルが倒れた病名について詳しく説明したいと思います。
「脳空気塞栓症」とは
脳塞栓症という病名が「脳空気塞栓症」を説明する上で必要なので理解ください。
脳塞栓症はよく脳梗塞の原因として知られているようですが、どのような病気なのでしょうか。
まずはどのような状況で発生するのかというと、
心臓などに形成された凝血塊の一部がはがれて頸動脈から中大脳動脈などに流れて血管を閉塞(塞栓)する。
簡単にいうと、血の塊が剥がれて血管をふさいでしまう病気なんです。
血管がふさがると血液が脳に送られないので当然意識がなくなるということですね。
心臓からの剥がれによるところが多いようですが、大動脈や総頸動脈などからの剥がれでも起こるようです。
脳梗塞の原因となるものですから、治療が早ければ命を落とすこともありません。
しかし、脳に関する病気なので非常に危険な病気になります。病気というより症状の方がしっくりくるかも・・・
今回の病名は「脳空気塞栓症」ということなので、空気が何らかの原因を作っているということになります。
空気とは気泡と置き換えてください。
気泡が何らかの拍子に血液中に入り込み、血管中で気泡が詰まった状態になった状態。
気泡が詰まって血液が流れなくなります。
これが、「脳空気塞栓症」というものです。
後遺症も当然ながら残る可能性は高いので非常に危険な状態であったと思います。
後遺症もすぐすぐに出るものと数年後に発症するものとありますので油断はできませんね。
数年後になるもので有名なのは、認知症です。
日本小児科学会こどもの生活環境改善委員会が今回の事件をまとめた資料がこちら
https://www.jpeds.or.jp/uploads/files/injuryalert/0053.pdf
この報告書では直接の原因について触れられています。
ヘリウムガス入りスプレー缶から噴出されたヘリウムガスの吸引により,それ以上肺が膨張できない状態まで拡張したところに,
噴出され続けるガスによって圧がかかり,その結果,肺胞が破裂した Barotrauma(圧損傷)が主病態
潜水士(ダイバー)が深いところから浅いところに向かって上昇するとき、肺の中のガスは膨張するが、このときガスを吐き出さずに溜め込めば肺胞が破裂するのと同じ現象のようなんです。
「3B junior」の方は12歳ということなので、快復は早いかもしれませんが、
後遺症は心配ですね。
現在の状態を保ちつつ、その後の治療にも専念できる環境作りが必要です。
最後までお読みいただきましてありがとうございます。
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